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イエスは、神と同じように、罪を赦す力、病気を治す力、徴税人や罪人との交わり、弟子たちの断食免除を主張しました。こうした主張は、イエスと律法学者やパリサイ人の間に対立を引き起こし、イエスの十字架上の死に至りました。しかし、イエスは宣教活動中、ガリラヤの人々から非常に人気がありました。
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第 2 章
中風の人の癒し。 1 数日後、イエスがカペナウムに帰られたとき、イエスが家におられることが知れ渡った。 2 多くの人々が集まったので、戸口の周囲にも、もはや人が入る余地がないほどであった。イエスは彼らに御言葉を宣べ伝えた。 3 彼らは、四人の人に担がれた中風の人を連れて来た。 4 群衆のためにイエスに近づくことができなかったので、人々はイエスの上の屋根を開け、突き抜けて、中風の人が寝ていた床を下ろした。 5 イエスは彼らの信仰を見て、中風の人に言われた。「子よ、あなたの罪は赦された。」 6 すると、律法学者たちのうち数人がそこに座って、心の中で考えた。 7 「なぜ、この人はあんなことを言うのか。神を冒涜している。神のほかに、だれが罪を赦すことができるだろうか。」 8 イエスは、彼らが心の中で何を考えているのかをすぐに知って言われた。「なぜ、心の中でそんなことを考えているのか。 9 中風の人に、「あなたの罪は赦された」と言うのと、「起きて、床を担いで歩きなさい」と言うのと、どちらが易しいでしょうか。 10 しかし、人の子は地上で罪を赦す権威を持っていることを、あなたがたに知らせるために」。 11 イエスは中風の人に、「あなたに言います。起きて、床を担いで家に帰りなさい」と言われた。 12 彼は起き上がり、すぐに床を担いで、みんなの目の前で立ち去った。みんなは驚き、神をほめたたえて言った、「私たちは、このようなことは、これまで見たことがありません」。
レビの召命。 13 イエスは再び海沿いに出て行かれた。群衆がみなイエスのもとに来たので、イエスは彼らに教えられた。 14 イエスは通りがかったとき、アルパヨの子レビが税関に座っているのを見て、「わたしについて来なさい」と言われた。レビは立ち上がってイエスに従った。 15 イエスが家で食卓に着いておられるとき、多くの取税人や罪人たちがイエスや弟子たちと一緒に座っていた。イエスに従う者が多かったからである。 16 パリサイ人であったある律法学者たちは、イエスが罪人や取税人などと食事を共にしているのを見て、弟子たちに言った、「なぜ、彼は取税人や罪人などと食事を共にするのか」。 17 イエスはこれを聞いて彼らに言われた、「健康な人には医者はいらない。いるのは病人である。わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招くために来たのである」。
断食についての質問。 18 ヨハネの弟子たちやパリサイ人の弟子たちは断食をすることに慣れていた。人々がイエスのもとに来て異議を唱えた、「なぜヨハネの弟子たちやパリサイ人の弟子たちは断食しているのに、あなたの弟子たちは断食しないのか」。 19 イエスは彼らに答えられた、「婚宴の客は、花婿が一緒にいるのに断食することができようか。花婿が一緒にいる間は、断食することはできない。 20 しかし、花婿が連れ去られる日が来る。そのときは、彼らは断食する。 21 縮まない布切れを古い上着に縫い付ける者はいない。もしそうするなら、その満ちた部分は新しいものと古いものとが引き離され、裂け目はひどくなる。 22 同様に、だれも新しいぶどう酒を古い皮袋に入れたりはしない。そうしないと、ぶどう酒が皮袋を破ってしまい、ぶどう酒も皮袋もだめになってしまう。むしろ、新しいぶどう酒は新しい皮袋に入れられるのだ。」
弟子たちと安息日。 23 イエスが安息日に麦畑を通っておられたとき、弟子たちは麦の穂を摘みながら道を作り始めた。 24 するとパリサイ人たちがイエスに言った。「ごらんなさい。なぜ彼らは安息日にしてはならないことをしているのですか。」 25 イエスは彼らに言われた。「ダビデが困窮し、仲間たちも空腹だったとき、ダビデがしたことを、あなたがたは読んだことがないのか。 26 アビアタルが大祭司であったとき、ダビデは神の家に入り、祭司たちだけが食べてよい供え物のパンを食べ、仲間たちと分け合った。」 27 そこでイエスは彼らに言われた、「安息日は人のために定められたのであって、人が安息日のためにあるのではない。 28 だから、人の子は安息日の主である。」
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